レオナール・フジタ展
よみがえる幻の壁画たち

レオナール・フジタ

アートのお話を。

レオナール・フジタ
時は20世紀のエコールドパリ・・・
パリで大きく開花したフジタの才能。時代の寵児。
日本での評価とは異なり、
フランスでの彼の絵画に対する評価はとても高く、
大きな名声を確立しました。

閉ざされた日本の洋画壇に対する失望感。
それは同時に
自身が信ずる画風への強い求道心に繋がっていったのではないかとも思います。

フジタの絵画はもちろん洋画の域に入るのでしょうが、
どの枠にも収まりきることのない、
「ボーダレス」のような空気感があります。
そして、どの絵画も気品が感じらます。

フジタはやがて洗礼を受け名をレオナールと改め、
フランスに帰化。
晩年はランスの「平和の聖母礼拝堂」建設に心血を注いでいきます。


私は美術館へは一人で出かけることが多いです。
それは学生の頃からずっと変わらぬ、私のスタイルのようなもの。
自分自身の歩幅とペースで巡り、絵画と一対一で向き合うことができますものね。

絵画の向こうに見える画家の喜びや哀しみ・・・
言葉以上の重さを絵画から受け、
見る側は目や心を奪われるのかもしれません。



さてさて、
今度は映画からおすすめを一つ。

それは、
「ココ・シャネル」シャーリー・マクレーン主演

ココ・シャネル
まさしく、シャネルの創始者ココ・シャネルを描いた作品です。

道を究めることの美しさと強さ、情熱と孤独・・・に
胸熱くなり、素直に心から感動します。

ファッションをはじめ、
デザインとは
実はとても思想的なもののような気がします。

こちらは現在上映されています。
まだご覧になっていない方はぜひ足を運ばれてみては。

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2009年09月19日 

posted by ruban at 00:57 | アート

アーツ&クラフツ -生活と芸術-

arts&crafts久しぶりにアートのお話を。

先日、「アーツ&クラフツ展」を見てきました。
東京から名古屋へ巡回してきた美術展ですので、
ご覧になった方も多いのではないでしょうか。


19世紀のイギリスと言えば、産業革命の時代・・・。
機械生産によって乱造された品々が生活を取り囲んでいました。
こうした中でラスキンやモリスを中心に、
「手作りであること」と
その「芸術的価値」の重要性を唱えたのがアーツ&クラフツ運動です。

単に、飾るための美術的嗜好というより、家具や食器、壁紙などの日用的な品々の中に
「用」と「美」の両方を追求していきました。
そして、アーツ&クラフツ運動の精神はイギリス内はもちろんのこと、
やがてヨーロッパやそして日本(柳 宗悦を中心とする民芸運動)へも伝わっていきます。


19世紀に限らず、
21世紀の今に対してもアーツ&クラフツ運動のこの精神は強いメッセージがありますよね。

フランスにも同じような言葉があります。
「Art de Vivle -生活の中に在る芸術-」

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こんなに力説(笑)してしまいましたのは、
実はリボンに携わる現在の仕事を始めた頃に「アーツ&クラフツ運動」のポリシーと出会い、共鳴し、
そして今に至っているからなのです・・・。
 
これから秋に掛け、素晴らしい美術展が各地で開催されますね。
「美術館へ行こう!」

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2009年08月18日 

posted by ruban at 23:58 | アート

Art is long

ノリタケデザイン展今日は少しアートのお話を。

先日、名古屋ボストン美術館で開催中の「ノリタケデザイン100年の歴史」&「ゴーギャン展」を観てきました。
明治時代創業のノリタケが歴史とともに歩んできたデザインの変遷はまるで一つの絵巻物を見ているかのように、
世界の動きやNeedsに敏感且つ、
柔軟性に富んでいます。

アメリカへ向けた輸出ものの陶器として、ノリタケのデザインは様々なテイストに変化してきました。
アールデコ調、西洋絵画、ウェッジウッド風、そして日本的な花鳥風月・・・、
さらにはインディアンやエジプト的な絵柄etc・・・。

ゴーギャン展チベットで伝統絵画を学んでいた私にとって、
ノリタケのそのステップの軽さは少し意外でもあり、刺激的でもありました。
アメリカと共に歩んできた変遷である限り、そのタフさは必要不可欠だったのかもしれません。

オールドノリタケの魅力とは、
そこに歴史や人の息吹を強く感じることができることも一つにあるのでしょう。
もともとノリタケの陶器が好きな私ですが、さらにもっと好きになりました。

器一つにも歴史や人の想いを感じます。

同時開催の「ゴーギャン展」ももちろん素晴らしかったです。
名古屋近辺にお住まいの方はぜひ足を運ばれてみては。

Art is long .  Life is short .

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2009年05月13日 

posted by ruban at 12:52 | アート